212 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2011/06/11(土) 18:57:34.44 ID:QPCiOJxr [1/2]
十数年前姉が病死、姪っ子は私達の母親の養子になった。
そんな姪っ子は当時幼稚園児。
両親は自営業だった為、事実上私が母親代わりになり、
仕事を辞め姪っ子のケアに専念。
そんなある日、姪っ子の誕生日プレゼントを買いに出掛けた。
しかしふと足を止め、お茶が欲しいと言い出した。
夏でとても暑い日だったので、喉乾いたのかな?と
思い、自販機でお茶を買い姪っ子に渡すと走り出してしまった。
慌てて追いかけると、姪っ子はある人の前に行き、
『どうぞ』とお茶を差し出してた。
最近この辺に居るようになった、40代と思われるホームレス。
元々ホームレス自体少ない地域だったので、姪っ子は気になってたようで
いつも座ってるホームレスが喉乾いてると思ったらしい。
ホームレスは戸惑い『貰っていいのかい?』と私の方に問い掛けてきた。
姪っ子はホームレスにあげたいからお茶を欲しがったので、
『良ければ貰ってください』と答えるとホームレスは泣いてしまった。
『こんなゴミに優しくしてくれるなんて…』泣きながらお茶を受け取ってくれた。
213 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2011/06/11(土) 19:00:15.47 ID:QPCiOJxr [2/2]
しかし姪っ子は『おじちゃんはゴミなんかじゃないよ?』と不思議そうだった。
ホームレスは泣きながら何度もお礼を言って居なくなり、
次の日からホームレスの姿は消えた。
そして数ヶ月が経ったクリスマス間近のある日、姪っ子と
幼稚園の帰り道、ある男性に声をかけられた。
男性はあのホームレスで、あの日姪っ子に優しくされ、
家族を思い出し一念発起し、再就職して家族にも土下座し復縁したらしい。
何でもリストラで家族を養えず、再就職も上手く行かず、
自暴自棄になり家を飛び出しホームレスになったらしい。
今では家族同士交流する仲になりました。
姪っ子が結婚する事になり思い出した、私の中での武勇伝でした。