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半透明のおじいちゃん

304 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/06/26(金) 20:31:21 ID:5YyJT+da0
とある保養センターに泊まったとき。
娯楽室みたいなところで将棋をやってるおじさん二人の後ろに、半透明のおじいちゃん
がいた。

初めは黙って二人の勝負を見ていたおじいちゃんだけど、だんだんいらいらした感じに
なってきて、駒の動きを見ては首を振ったり、顔をしかめたり。一所懸命に「ここだ、ここ
だ」と指をさしたりもしてた。

でもおじさんには霊感が無いようで、全然気づいて貰えない。頭を抱える半透明おじい
ちゃん。
結局、おじいちゃんが後ろについていたおじさんは負けた。苦笑いして「いやー参ったね」
と頭をかくおじさんの後ろで、トホホという顔をするおじいちゃん。そのまま消えていった。

と思ったら、顔だけひょっこり出して「もう一番やれ」と煽り始めた。
でもおじさんはやっぱり気づかず。「風呂でも浴びるかー」と言って、娯楽室から出て行
った。
おじいちゃん、肩を落としておじさんの後をついていった。

あの半透明おじいちゃんは、おじさんのお父さんだったのだろうか。生前、もっと将棋を
教えとくんだった、と後悔してたかもしれない。
おじさんの勝負中、おじいちゃんがやたらと生き生きしてて、勝負に入れ込んでいる姿
にちょっと笑った。

クラウン 将棋駒 材質:プラスチック製 CR-SY0

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